先日北海道洞爺湖で行われましたサミットも環境サミットと言われるほど、CO2の削減、地球資源の保全など地球規模で地球温暖化防止が叫ばれています。
一般家庭の生活の中にも地球温暖化防止のため、使わない電気はこまめに消す、シャワーの出しっぱなしはしない、無駄なアイドリングはしない、エコドライブ、マイバッグ、マイ箸など日常生活活動の改善対策がとられている。
そんな中、歯科界をみてみると、充填(むし歯で出来た穴を塞ぐこと)や義歯に用いられるレジンやインレークラウンで使用する金属は化石燃料である石油と地球資源の鉱物そのもので、レジンや金属を生成する際にはCO2を大量に排出しているわけで、地球温暖化防止のまさに真逆の方向にあります。それ以外にも、グローブ、石膏、バー類など数え切れないほどの地球資源を使用しています。
ですから、レジンや金属を使用しなくすむう蝕予防は、健康づくりばかりではなくエコロジーの視点から大変重要な活動であることを社会に訴える必要があります。
一方、むし歯の治療が必要な人には、地球温暖化を助長しているという罪悪感に対する方策が必要です。
それが、「カーボンオフセット」という活動です。
「カーボンオフセット」とは、日常生活で必ず出てしまうCO2を吸収する木を育てることで、出てしまったCO2(=カーボン)を相殺(=オフセット)しようというのが、「カーボンオフセット」です。
CO2を吸収してくれる緑を増やすことで、温暖化に歯止めをかけることができると言うことです。
すなわち歯科医と歯科医師会は、う蝕治療等の材料製造過程で排出するCO2を少しでも減らすために、緑化運動を支援し森林創りすべきなのです。
まとめ
1.エコロジーの視点からの予防歯科を奨める
2. 金属、石膏、バー類等のリサイクル
3. 緑化運動への支援(レセプト1枚につき5円の募金)
4.再度、地球資源を使わないようにするために、二次カリエスや歯周病予防に定期健診の重要性を訴える
5.旅行や出張にはマイ歯ブラシを
これらを総称してエコデンタルと呼び、地球緑化のための募金活動を行いたいと考えています。